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和のあかり×百段階段2023
~極彩色の百鬼夜行~
2023年7月1日(土)~9月24日(日)
ホテル雅叙園東京
「和のあかり × 百段階段」は、ホテル雅叙園東京の館内にある東京都指定有形文化財「百段階段」にて行われるアートイルミネーションです。
2015年から開催されている人気のイベントの様子と見どころについて、レポートします。
和のあかり × 百段階段 2023 レビュー
「和のあかり × 百段階段」は、毎回異なるテーマとともに、特別なアート体験ができる唯一無二のイベントです。
和の美を尽くした絢爛豪華な歴史的木造空間に、幻想的なあかりが灯り、個性豊かな工芸作品や美術作品とともに、全体として一つの “物語” が構成されます。
99段の階段と廊下でつながる7つの和室を訪れ、それぞれの展示と空間演出を鑑賞しながら、没入感あふれるオリジナル楽曲(ヨダタケシ)やアロマとともに、一つの物語の世界に浸ることができます。
今年のテーマは、”百鬼夜行”。
百段階段への入り口となるエレベーターホールから、頂上の間まで、部屋を進むごとに現世から異界へと旅をするかのような、美しくも妖しい世界が展開します。
和のあかり × 百段階段 2023 展示風景より
◆十畝の間:異界へと続く道
光と影に彩られた灯籠のあかりの中央に、まるで誘い込むかのような道が現れる…。
最初の部屋となる十畝の間では、粕谷尚弘さん(一葉式いけ花 家元)によるダイナミックなアートが見どころです。
けむり草にブルーの光を当てて「雲」を漂わせ、奥には凛とした花々を、回廊にはトロピカルな植物を絶妙に配して “異界” へ続く怪しい雰囲気を出しています。
毎日「いける」から、毎回訪れるごとに幽かに変化する。
「形に残らない、人が脈々とつないでいる “いけ花” の真髄、その可能性、そして現代で身近に自在に楽しめる魅力にぜひ触れてもらいたいという願いをこめました」(粕谷尚弘さんのお話)。
異界への道を華やかに照らしているのは、籠染灯籠(中野形染工場×ハナブデザイン)。
伊勢型紙から摺りとられた和柄模様を、真鍮版にエッチングして円筒状にした灯籠で、それぞれ一点もののオブジェです。
◆漁樵の間:鬼の住処
◆草丘の間:異界の四季
◆静水の間:白き狐の世界
◆星光の間:水が紡ぐ詩
◆清方の間:対岸の現世
◆頂上の間:神々の園
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