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テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本
2024年4月6日(土)~6月9日(日)
パナソニック汐留美術館
古代ローマ人は、無類の “お風呂好き” だった……。
古代ローマのテルマエ(公共浴場)を中心に、絵画や彫刻、考古資料とともに、古代ローマの文化を紹介する展覧会「テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本」が開催されています。
本展は東京会場の後、神戸に巡回予定(2024年6月22日~8月25日、神戸市立博物館)。
今回は「テルマエ展」の会場の様子をレポートします。
テルマエ展 お風呂でつながる古代ローマと日本
本展では、イタリアのナポリ国立考古学博物館から古代ローマのテルマエと人々の暮らしを伝える貴重な資料 32 件が来日しています。
古代ローマの展覧会はいくつもありますが、テーマとして「浴場文化」に焦点を当てている点が、本展の大きな特徴と言えます。
古代ローマでは、ローマ市内に大規模なテルマエがいくつも建設され、温泉も利用されていました。ローマ市最初のテルマエを造ったアグリッパ(手前《アグリッパ胸像》1世紀前半、ルーヴル美術館 ※レプリカ)。
「カラカラ浴場」で有名なカラカラ帝(手前《カラカラ帝胸像》212~217年、大理石、ナポリ国立考古学博物館蔵)。
紀元前19年にヴィルゴ水道が敷設されてからは、大規模なテルマエで水と湯をふんだんに使えるようになります。テルマエ建築と水道技術を物語る、当時の水道管のパーツなども展示。
本展では、テルマエを想像復元したCG映像や、カラカラ浴場の1/250サイズの模型、日本の入浴に関する美術品や資料も用いて、古代ローマと日本の風呂文化をわかりやすく紹介しています。テルマエ展 案内人は『テルマエ・ロマエ』のルシウス
そして、本展の大きな魅力となっているのが、ヤマザキマリさんによる人気漫画『テルマエ・ロマエ』の主人公ルシウスが案内人として登場すること。
ルシウスから展示を通して古代ローマを案内してもらったり、『テルマエ・ロマエ』でルシウスが浴場を通してローマと日本を往復したように、それぞれのお風呂の文化をタイムスリップして体験してみたい。
「テルマエ展」プレス発表会 ヤマザキマリさんとゆっポくんが来場
本展の構想の要でもある、ヤマザキマリさんとその作品『テルマエ・ロマエ』。
4月5日に開催された本展のプレス発表会には、ヤマザキマリさんがゲストとして登壇しました。
折しも、前編からルシウスが20歳年を取って登場する『続テルマエ・ロマエ』がスタートしており、単行本(第1巻)が前日4月4日に発売されたばかり。
ヤマザキマリさんは、長きにわたる海外生活で、湯水にどっぷりと身体をつかることに飢えていた時に、古代ローマから日本に主人公をスリップさせて登場させるという奇想天外なアイディアを思いついたというエピソードを交えながら、古代ローマの浴場文化を熱く語ってくださいました。
発表会には、東京都浴場組合の公式キャラクター「ゆっポくん」も来場。本展と都内銭湯とのコラボスタンプラリーも楽しみです。
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