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木梨憲武展
Timing ―瞬間の光り―2022年6月4日(土)~26日(日)
上野の森美術館
※6/6 記事を更新しました。
全国の美術館を巡回する「木梨憲武展」は、東京・上野の森美術館でグランドフィナーレを迎えています。
今回は「木梨憲武展」のプレスプレビュー(2022年6月3日)で木梨憲武さんが語った想いや、本展の実際の様子についてレポートします。
※文中写真(全て):「木梨憲武展 Timing ―瞬間の光り―」(東京・上野の森美術館)での会場風景
「木梨憲武展」はどんな展覧会?
◆本展のタイトルにある “Timing” とは
(木梨さん)ー「Timing(タイミング)」というタイトルは4年ぐらい前、本展の全国ツアー(巡回展)をするにあたり、考えました。
行っていることにしても、いいタイミングで出会えたら、と言う気持ちでつけました。
タイミングは悪いより、良い方がいい。
上野の森美術館での展覧会は(新型コロナウィルス感染症の影響で2年)延期になりましたが、そのぶん新作もたくさんできたので、良いタイミングで、良い流れになっていると思います。
◆新作《 REACH OUT TOWER 》について
(木梨さん)ー 30年近く描き続けてきた「REACH OUT」は、「浜野製作所」のチームと知り合って、3メートル近くの大きなオブジェ作品《 REACH OUT TOWER 》ができました。
これを最終的には『太陽の塔』より大きくして、中を通ってくぐれるくらいにできたらいいなと思います。
写真は、新作《 REACH OUT TOWER 》の前で想いを語る木梨さん。
◆お笑いや音楽に比べたら、「木梨憲武展」は見に行く人にとってハードルが高くないですか?
(木梨さん)ー 「木梨憲武展」の全国ツアー(巡回展)には、累計でおよそ120万人の人が見に来てくれています。
CDの売り上げではそう簡単にいきませんから、展覧会だからハードルが高いということはないです。
◆「木梨憲武展」をどう見たらいいでしょうか?
(木梨さん)ー(会場の作品は) 自分が思ったことを絵日記のように、そして学園祭のように、創って表現しています。
会場の作品は昨日、スタッフと一緒に展示スペースを何周もしながらセットして、最終的にこういう形になりました。
(※注:木梨さんの展覧会は会場ごとに木梨さん自らがセッティングに携わり、ライブ感あふれる展示になっています。)
悲しい作品は、ほぼほぼない。
みんなが自分で表現したくなるような展覧会です。
皆さんそれぞれ自由に見てくれたらいい。
そんな「余白」がある展覧会であったらいいなと思います。
木梨憲武さんの作品づくりと表現について
◆どんな風に作品を創っていますか?
(木梨さん)ー 思いつくままに創作しています。
楽しかったり、「丸いキャンバスがあるから、それに描いてみよう」とか。
僕一人ではなく(コラボレーションして創作する)出会いから作品が生まれたり。
タイトルがないまま作品(づくり)に入ったり、 描く手法もわからないまま、突入します。
自分が描いて自分が喜ぶのが、まず一番。
それぞれが楽しければいい。
展覧会をやるのに免許はいらないですよね。
◆木梨さんにとって、表現としてのアートとエンターテイメント
(木梨さん)ー 小学3年生まで戻りたい、もっと感じたものを描けないかな、と思っています。
アートもエンターテイメントも、表現としては一緒です。
どちらもプレーヤーとしてまだまだ取り組んでいきたい。
また、「恩返しができないかな」という気持ちがあり、チャリティーも含めて(今後の取組みを)考えていきたいと思います。
◆天野ひろゆきさんも登場
プレスプレビューでは天野ひろゆきさんがゲストとして登場。
会場には天野さんの作品《15の夜》も展示されています。
「木梨憲武展」の実際の様子
本展は木梨憲武さんによる絵画、ドローイング、映像、オブジェなど、自由な発想による作品約200点を展示する展覧会です。
そのふれこみ通り多彩な作品群が、展示スペースに活き活きと広がっています。
“REACH OUT”、”OUCHI”、”旅”……といったテーマ(シリーズ)ごとに作風ががらっと変わり、色使いやフォルム、材質なども独特で、作品は驚きと発見に満ちています。
どのテーマも、見る人のハートをつかむ作品がたくさん。
レポーターはとりわけ、“Mt.FUJI” と “フェアリーズ” シリーズがお気に入りになりました。
こちらの “フェアリーズ” は、木梨さんがいろいろな空き箱からボンドとはさみだけでこつこつ作ったもの。スナック菓子や食料品から雑貨まで、それぞれのメーカーの人が見たら狂喜しそうな、のびやかでカワイイキャラクターたち(フェアリーズ)が2,000体!
「木梨憲武展」 ARコンテンツ
新しい試みとして、木梨さんがVR空間に描いた幹に、みんなで「花」を咲かせる参加型の3Dデジタルアート(「みんなでつくろうAR《REACH OUT FLOWER》」)を展開中。
また、《フェアリーズ ‐街‐》に配置された妖精「コッカ」たちがARで動いてしゃべりだす、会場限定コンテンツもあります。
「木梨憲武展」のフォトスポット
3人で木梨さんと、作品《 3116 》の窓から ”顔出し” 記念撮影ができます!
「木梨憲武展」の限定グッズ
木梨憲武作品のポスターはもちろん、Tシャツやサッカーボール、キーホルダーとガチャなど。
展覧会の楽しい雰囲気が詰まった限定グッズがそろっています。
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