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「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展
2021年12月18日(土)~2022年3月27日(日)
東京ステーションギャラリー
「ハリー・ポッターと魔法の歴史」東京展は、一体どんな感じの展覧会なのでしょうか?
内覧会で実際に見た感想や発見などをまとめてみました。
JR東京駅 八重洲北口「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展の魅力
◆J.K.ローリングの手稿やジム・ケイ作品とともに創造過程も解き明かす展示構成
本展は本邦初となる、大英図書館の大規模な巡回展です(※前ぶり記事はこちらをご覧ください)。
「魔法薬学」「錬金術」「天文学」など、ハリーが学んだホグワーツ魔法魔術学校の科目に沿って、魔法や魔術に関連した美麗で貴重な古文書などが来日しています。
「それって、じゃあ、古文書オンリーで図書館的な展覧会?」
……と思いきや、キュレーションにはホグワーツの履修科目と並ぶ、2つの大きな柱がありました。大英図書館の所蔵物がそれに深みを与えるような「3層構造」になっており、全体として「ハリー・ポッター」の創造に複合的に迫っていく、静かな感動の “旅” が用意されています。
● J.K.ローリングの直筆原稿など2つの柱の一つは、作者 J.K.ローリングの手稿やタイプ打ちの原稿、イラストやスケッチ、執筆の構想メモなど。
これが各章にちりばめられていて、作品が生み出される過程、作者の想いや息遣い、豊かな才能が体感できるようになっています。
J.K.ローリングの独創的で味のある「ハリー・ポッター」のイラストは、どこかトーベ・ヤンソンのムーミンの原画を髣髴とさせます。
● ジム・ケイによる絵画や素描もう1つの柱は、「ハリー・ポッター」シリーズの世界中の読者が目にして親しんだ、ジム・ケイによる挿絵の絵画や素描。
画家はどのように想像を膨らませ、読者の世界を広げてくれるビジュアルが生まれたのか。メインビジュアルに使用されている「不死鳥のスケッチ」を始めとする作品を見ながら思いを馳せることができます。
◆大人が楽しめる「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展
「ハリー・ポッターと魔法の歴史」というタイトルから本展は「子供向け?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
展示物には挿絵やイラストなど、視覚的にわかりやすいものや、ドキッとさせられる「物体」(見てのお楽しみ)もあります。
他方で、「ハリー・ポッター」という一大傑作のクリエーションを裏打ちする歴史と文化、英文の展示物など、本展の内容を複合的に理解するには、英語圏で育っていない私たちには高校生・大学生以上が良さそうに思われます。
加えて、東京展の会場である東京ステーションギャラリーは、ブリックウォールが美しく、アートな雰囲気で大人がしっぽりと鑑賞するのにおススメです。
◆「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展の実際の様子
ジム・ケイの描いたダンブルドア校長先生、マクゴナガル先生に迎えられます。
その横には「ハリー・ポッターの肖像のスケッチ」(ジム・ケイ)とともに、作者J. K.ローリングの描いた「ハリー・ポッターとダーズリー家のスケッチ」、作者がタイプして出版社に送った(「『ハリー・ポッターと賢者の石』のあらすじ」)、そして出版決定へと導いたブルームズベリー社CEOの娘アリス・ニュートン(当時8歳)の感想文。ジム・ケイのホグワーツ特急とともに、出発。
ハリーはどこかな?
写真(全て):展示風景
「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展 限定グッズ
東京ステーションギャラリーのお土産コーナーには、「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展の限定グッズがずらり。本展の続きを存分に楽しめます。
ハリー・ポッターの映画や「ファンタスティックビースト」シリーズでグラフィックデザインをしているミナリマのグッズも素敵です。
ハリポタなのに大人向けで趣味の良い小物や、遊び心にあふれた洒落たものがそろっています。
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